オーガニックコットンを育ててみました!~経験して感じた、難しさと尊さ~
広報・啓発担当のスズキです。
オーガニックなるものを広めるオーガニックセプテンバーにちなみ、オーガニックコットンのお話を。
お盆のころ、やっと我が家で育てているオーガニックコットン(和綿)に花が咲きました!
咲いているときの写真を撮りたかったのですが、生憎と強風がひどくて。静止画が撮れないので翌日に持ち越したら、もう閉じてしまっていたのでした。花の命は短い……! その後も雨の日があり、次のつぼみが出来ないまま、8月末を迎えることに。植物を育てるって、なんて難しいんでしょう。
そもそも、オーガニックコットンの定義は、「3年以上農薬や化学肥料を使っていない土地で、薬や化学肥料を使わずに育てた」コットンのこと。
私の場合、「有機培養土」を買ってきました。2年前に引っ越してきたのですが、庭にはどうも除草剤を使った様子が見受けられました。なので、直植えしてしまうと、育てたコットンはもう「オーガニック」とは呼べなくなります。鉢植えで育てても、もしかしたら風や雨で庭の土が混ざってしまったかもしれません。厳密に「オーガニックである」ことを証明するのは、それだけで大変な管理労力が必要です。
コットンを育てるのは、今年で2回目。去年収穫できた種をまくところからのスタートでした。
自由が丘店では5月5日に種まきをしていて、私は出てきた芽が「苗」と呼べるほどに育っているのを見てから「はっ、うちの種まき忘れていた!」と慌ててまいたので、種まきするにはだいぶ遅かった様子。まだ弱々しい芽の時に、すでに直射日光がキツい時期に突入してしまっていました。
何事も、タイミングが大事ですね。種まく瞬間のお天気もさることながら、これから数ヵ月の自然環境と育ち具合の関係も考えてあげなくちゃいけない。空梅雨もあって、せっせと水やりするものの、枯れてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしていました。30センチにも届かず、ヒョロヒョロだし。
そんな状態だったので、花が咲いてくれたのが本当にうれしくて!
昨年はGWころ、苗の状態からいただいたので、比較的安心して育てることができました。とはいえ、途中で葉っぱがほぼすべて、くるりんと丸まってしまったことも。贅沢にも葉っぱ1枚をお一人さま利用したいハマキムシのせいでした。こうなると、葉っぱごと切り落とすしかなく、憐れ、初コットンは1枚も葉っぱのないただの棒になってしまったのでした。
こういうとき、商売で大量に育てていたら、効率を考えて殺虫剤や化学肥料を使いたくなるのも仕方ないよなぁ……と、口で「オーガニック」と言う簡単さと実際に育てる難しさを思ったものです。(ほとんどのコットンは、ナチュラルなイメージとは裏腹に、殺虫剤や農薬が大量に使われる農作物です。口に入る食品ではないからこそ、効率重視なのでしょう。)
そこからの見事な復活劇!で、9月21日に初収穫できたのでした。水しか与えない、完全無農薬・無肥料。植物の力って、素晴らしいですね。
まだ花はいっぱいあるので、しばらくは雨にやられないでほしいな~。祈るようにして過ごしたのですが、実際には何度も雨に当たってしまいました。もう少しでポンっと弾けてくれるかな?というタイミングで雨に当たり、繊維が広がらないまま硬くなってしまった実がいくつも。なんと、次にきちんと収穫できたのは、12月に入ってからでした。
左上が12月に収穫した2個目。
右上は雨に当たってしまったもの。
下は最初の収穫。洋綿のポンポンと丸い形のものと違い、
4つじゃなくて3つに分かれて紡錘形です。
これが本業だったら……? きちんと生計を立てられるのか、気が気でなかったはずです。庭で1・2本のコットンを育てるぐらいでは全くレベルが違いますが、自然を相手にすることの難しさを思いました。手塩にかけても、育たないかもしれない。収穫できないかもしれない。そんなリスクを背負っている農家のみなさんのご苦労は、計り知れないです。
コットン栽培は、天候や気温、降雨量に左右される、農業です。ファッション産業の工程がいかに機械化されようと、素材の調達の時点から地球環境に大きな影響を受けているのです。ましてや、殺虫剤を使わずに、無農薬・無化学肥料で育てることは、通常の栽培よりも手間がかかります。
それでもオーガニックな栽培は、働く人が安心して健康的に働けて、生物多様性が守られる持続可能なものづくり。遺伝子組み換え種子や農薬などの購入費用がかからず、農家の経済的負担も減らせます。
「みんなが幸せに暮らせる社会」を目指すフェアトレードと、見ている未来が同じだからこそ、ピープルツリーでは出来る限りオーガニックな素材を使うことで小規模農家を応援しています。コットンだけでなく、コーヒー、紅茶、ドライフルーツ、そしてみんな大好きチョコレートも!
毎日の暮らしの「楽しみ」にフェアトレード&オーガニックを取り入れることで、つくり手を支え、地球環境を守ることができます。オーガニックセプテンバーの9月、ぜひ、お好きなものからオーガニックを取り入れてみませんか?
自由が丘店のコットン。ショップのインスタグラムでも様子を報告しています。ぜひフォローをお願いします♪ https://www.instagram.com/peopletree_shop/
>>商品へのリンク
オーガニックなるものを広めるオーガニックセプテンバーにちなみ、オーガニックコットンのお話を。
お盆のころ、やっと我が家で育てているオーガニックコットン(和綿)に花が咲きました!
咲いているときの写真を撮りたかったのですが、生憎と強風がひどくて。静止画が撮れないので翌日に持ち越したら、もう閉じてしまっていたのでした。花の命は短い……! その後も雨の日があり、次のつぼみが出来ないまま、8月末を迎えることに。植物を育てるって、なんて難しいんでしょう。
そもそも、オーガニックコットンの定義は、「3年以上農薬や化学肥料を使っていない土地で、薬や化学肥料を使わずに育てた」コットンのこと。
私の場合、「有機培養土」を買ってきました。2年前に引っ越してきたのですが、庭にはどうも除草剤を使った様子が見受けられました。なので、直植えしてしまうと、育てたコットンはもう「オーガニック」とは呼べなくなります。鉢植えで育てても、もしかしたら風や雨で庭の土が混ざってしまったかもしれません。厳密に「オーガニックである」ことを証明するのは、それだけで大変な管理労力が必要です。
コットンを育てるのは、今年で2回目。去年収穫できた種をまくところからのスタートでした。
自由が丘店では5月5日に種まきをしていて、私は出てきた芽が「苗」と呼べるほどに育っているのを見てから「はっ、うちの種まき忘れていた!」と慌ててまいたので、種まきするにはだいぶ遅かった様子。まだ弱々しい芽の時に、すでに直射日光がキツい時期に突入してしまっていました。
何事も、タイミングが大事ですね。種まく瞬間のお天気もさることながら、これから数ヵ月の自然環境と育ち具合の関係も考えてあげなくちゃいけない。空梅雨もあって、せっせと水やりするものの、枯れてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしていました。30センチにも届かず、ヒョロヒョロだし。
そんな状態だったので、花が咲いてくれたのが本当にうれしくて!
昨年はGWころ、苗の状態からいただいたので、比較的安心して育てることができました。とはいえ、途中で葉っぱがほぼすべて、くるりんと丸まってしまったことも。贅沢にも葉っぱ1枚をお一人さま利用したいハマキムシのせいでした。こうなると、葉っぱごと切り落とすしかなく、憐れ、初コットンは1枚も葉っぱのないただの棒になってしまったのでした。
こういうとき、商売で大量に育てていたら、効率を考えて殺虫剤や化学肥料を使いたくなるのも仕方ないよなぁ……と、口で「オーガニック」と言う簡単さと実際に育てる難しさを思ったものです。(ほとんどのコットンは、ナチュラルなイメージとは裏腹に、殺虫剤や農薬が大量に使われる農作物です。口に入る食品ではないからこそ、効率重視なのでしょう。)
そこからの見事な復活劇!で、9月21日に初収穫できたのでした。水しか与えない、完全無農薬・無肥料。植物の力って、素晴らしいですね。
まだ花はいっぱいあるので、しばらくは雨にやられないでほしいな~。祈るようにして過ごしたのですが、実際には何度も雨に当たってしまいました。もう少しでポンっと弾けてくれるかな?というタイミングで雨に当たり、繊維が広がらないまま硬くなってしまった実がいくつも。なんと、次にきちんと収穫できたのは、12月に入ってからでした。
左上が12月に収穫した2個目。
右上は雨に当たってしまったもの。
下は最初の収穫。洋綿のポンポンと丸い形のものと違い、
4つじゃなくて3つに分かれて紡錘形です。
これが本業だったら……? きちんと生計を立てられるのか、気が気でなかったはずです。庭で1・2本のコットンを育てるぐらいでは全くレベルが違いますが、自然を相手にすることの難しさを思いました。手塩にかけても、育たないかもしれない。収穫できないかもしれない。そんなリスクを背負っている農家のみなさんのご苦労は、計り知れないです。
コットン栽培は、天候や気温、降雨量に左右される、農業です。ファッション産業の工程がいかに機械化されようと、素材の調達の時点から地球環境に大きな影響を受けているのです。ましてや、殺虫剤を使わずに、無農薬・無化学肥料で育てることは、通常の栽培よりも手間がかかります。
それでもオーガニックな栽培は、働く人が安心して健康的に働けて、生物多様性が守られる持続可能なものづくり。遺伝子組み換え種子や農薬などの購入費用がかからず、農家の経済的負担も減らせます。
「みんなが幸せに暮らせる社会」を目指すフェアトレードと、見ている未来が同じだからこそ、ピープルツリーでは出来る限りオーガニックな素材を使うことで小規模農家を応援しています。コットンだけでなく、コーヒー、紅茶、ドライフルーツ、そしてみんな大好きチョコレートも!
毎日の暮らしの「楽しみ」にフェアトレード&オーガニックを取り入れることで、つくり手を支え、地球環境を守ることができます。オーガニックセプテンバーの9月、ぜひ、お好きなものからオーガニックを取り入れてみませんか?
自由が丘店のコットン。ショップのインスタグラムでも様子を報告しています。ぜひフォローをお願いします♪ https://www.instagram.com/peopletree_shop/
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