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記事: 下半期に向けて。2023年の前半のふり返りとお客さまアンケートの結果ご報告

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下半期に向けて。2023年の前半のふり返りとお客さまアンケートの結果ご報告

広報・啓発担当のスズキです。

2023年もあっという間に後半に入りました。

今年は5月はじめに新型コロナの5類移行に伴い、生活がまた急速に変化。目の前のことに追われてしまい、いつにも増して時間が経つのが早かったような気がします。
ちょっとタイミングが遅いかもという気もしますが、立ち止まって前半を振り返ってみたいと思います。

リジェネラティブについて考える


5月といえば、フェアトレード月間。
今年の5月は3年ぶりに対面でのイベント&オンライン配信も行うハイブリッド開催ができました。

フェアトレード月間についての詳細はこちら

その様子はアーカイブ動画でご覧いただけます。

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「未来を創る、フェアトレードの暮らし ~商品ラベルで選んでみる~」


今年の世界フェアトレード・デーのテーマは「Reimagining the Economy: Regenerative
Businesses for the Future(経済の仕組みを見直す:未来のための、再生可能なビジネス)」でした。

「Regenerativeリジェネラティブ」を言葉としては聞き慣れなくとも、「あまり良くない状況での現状維持ではなく、今よりも良くする“再生”を目指そう」というメッセージは、多くの人にとってピンと来たのではないでしょうか。

私個人としては、イベントのためにリジェネラティブについていろいろと調べるようになってから、ピープルツリーとはまた別のコミュニティの中でもよく耳にするようになりました。一度アンテナが立つと情報キャッチの精度が上がるものですね。

転換期にある気づき


3年近いコロナ禍を経て、以前の暮らしが戻りつつありますが、「全く同じ状態」ではなく。何が自分にとって大事だったのかを見直して、新しい生活様式として取り入れ直した方も多くいらっしゃると思います。

私も、ジャンルの異なる学びをしているのに「昔の人の知恵」「生態系(エコシステム)」「人と自然との共生」など、共通するキーワードが頻出して、ビックリ。以前から言われていたことのはずですが、その重要性を今だからこそひしひしと体感するのです。今、何か大きな原点回帰のさなかにいるんだ!という実感があります。

効率を重視して、無駄としてそぎ落としていったものの中にこそ、本質的に大事なことがあったのではないか、と多くの人が気づき始めているのではないでしょうか。
「見直す」「取り入れ直す」は、まさにリジェネレーションの「RE=繰り返し、再び」に通じるところがあります。

問題解決するのには、何か劇的で斬新な方法や技術開発が必要?


実は「時代の最先端」と思ったことも、昔から言われてきた伝承や知恵を、科学技術の進歩でやっと立証できただけであったり、見える化しただけなのかもしれないと思うのです。

なので問題解決に有効なのは、短期間で効率よく一見効果的なことではなく、俯瞰して世の中の仕組みを捉え、本質的な取り組みを地道に行っていくことなのでは? 急がば回れ、です。

フェアトレードが大事にしていることに派手派手しいことはなく、「10の指針」を見ても当たり前のことしか言ってないように感じられるかもしれません。

 

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その「当たり前」が、この世の中で、どれだけの言い訳を理由に実現できていないのか。

地道に森の再生に取り組んでいる方のお話を聞いていてハッとしたのが、「経験なき知識で判断されたことは、必ず別の問題を生み出す」という言葉でした。現場を知らない頭でっかちな判断を下すと、見えていない(認識されていない)仕組みによる作用が働いて、想定外のことが起こるということです。

今は簡単にネット検索ができるようになり、実際に自分で試してみるという面倒な工程を経ずとも、正解に最短でたどり着くことを良しとする風潮があります。タイパ(タイムパフォーマンス)、コスパ(コストパフォーマンス)という言葉に表れていると思います。

そんなご時世に手仕事をするなんて、時間も手間もかかって無駄?

いやいや、この地道な活動こそ経験の積み重ね、社会を変革するパワーが潜んでいるのだと改めて思えました。
手を動かし、顔の分かるやり取りを大切にし、1つ1つ手ごたえを感じながら、試行錯誤で進めていく。そこにこそ希望が生まれてくると思います。その時お客さまのお声は、試行錯誤の大事な糧となります。

アンケートに寄せられたお声


5月のフェアトレード月間のアンケートにご協力いただいたのは、1808名のみなさま。ありがとうございました!

いくつか結果を共有したいと思います。

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フェアトレードを知ったきっかけの上位3つは、ピープルツリーをはじめとするお店や商品でしたが、注目すべきは「知人や家族から」も200件以上寄せられていること。

さまざまな社会課題を知って、フェアトレードが必要であると気づいたとき、多くの方が「私に何ができるだろう?」と考えるでしょう。そんな時、ぜひ「情報発信」をしてほしいと思います。

フェアトレード商品や参加したイベントの感想でもいいですし、関心を持ったきっかけでも、何でもいいのです。あなたのアクションが誰かのヒントになります。

身近な人に響かなくてめげることもあるかもしれませんが、SNSだったら遠くで誰かが共鳴してくれるかもしれない。「フェアトレードを広める」は、10の指針にも入っている大事なアクション。すぐにやめてしまわずに、ぜひご自分のペースで続けてほしいです。

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「生産の過程」以外で多かったのが、「素材の特徴」と「使用例・コーディネート例」でした。その商品を使う・身にまとう暮らしをよりリアルに想像するための情報が求められている、ということかと思いました。

ちなみに「素材」に関しては、「ふだんのお買いものをする際に何を大事に選んでいるか」という質問に対しても、食品・雑貨・ファッションすべてのカテゴリにおいて、上位に来ていました。

個々の商品ページやWEBサイト、SNSでの情報発信を充実させていこうと思います。

アンケートの回答項目の中に該当するものがなく、「その他」もなかったので、回答しづらかったというご意見もいただきました。今回は敢えて1択にしたのですが、多くの方を戸惑わせてしまったことをお詫びします。そしてとても真剣にアンケートに取り組んでくださったことに感謝いたします。

自由記入欄にいただいた内容は、こんな感じでした。

 

商品に関するご要望


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欲しいアイテム(復活のご希望も)や、デザインへのご要望などが多く寄せられました。
身長の低い方と高い方とで、丈感に関するご意見が正反対になるように、全てのご要望にお応えするのは難しいのですが、社内で情報共有しています。

 

生産者さんに関すること


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手仕事の商品を通じて、みなさまがつくり手を身近に感じてくださっている様子が伝わってきました。嬉しいです!
コロナ禍は本当に試練で、今もその影響は続いているのですが、みなさまの応援と共に乗り越えていきたいです。
フェアトレードによる暮らしぶりの変化など、現地の様子をより分かりやすくお伝えしたいと思います。

 

ピープルツリーへのメッセージ


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あたたかなメッセージをたくさんいただき、ありがとうございました!
長年にわたってご愛顧いただいた方も、チョコレートだけでなく洋服も販売しているブランドなんだと最近知ってくださった方からも、応援のお気持ちを受け取りました。
とても励みになります。

 

改めて、たくさんのご意見とご期待をありがとうございました。

今後のものづくりや情報発信に役立てていきたいと思います。

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