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記事: ネパールの子どもたちの未来のために
寄付つきのお買いもの『Walk with Nepal』が再開

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ネパールの子どもたちの未来のために
寄付つきのお買いもの『Walk with Nepal』が再開

1999年から18年に渡り、毎シーズンあたたかな手編みのニットアイテムを届けてくれる、ネパールの生産者パートナー団体「クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)」。ニッター(編み手)の女性をはじめ、2,500 人以上の人たちに仕事をつくっている社会的企業です。


ピープルツリーでは、経済的・社会的に弱い立場の人びとに寄り添い、小学校や孤児院を運営するKTSの活動を支えるため、一昨年のネパール大地震の被災者支援のために行った「Walk with Nepal」を、子どもたちのサポート・プロジェクトとして再開します。



 width= 笑顔が素敵なニッターさん。子育て中のお母さんや学生など、時間をうまく使って編み物を仕事にしている女性がほとんど。



KTSは1983年に国会議員だった、シッディ・バハドゥール・カドゥギさんが始めた教育プロジェクトです。

当時のネパールでは、カーストの最下層に属する「ポデ」の人たちは、教育を受ける機会もなく、路上の清掃の仕事しかありませんでした。



 width= 創設者シッディ・バハトゥール・カドゥギさん。

カドゥギさんは苦しんでいる人びとがいる現状を変えたいと、貧しい家庭の子どもたちの保育サービスを地元の僧院で開始。

その親たちのために識字教室を開きました。そして、ポデの人びとが仕事の選択肢を広げられるよう、職業訓練も始めました。


編みもの、カーペット織り、木工という3つの研修コースを希望者に無償で提供し、コースを終えた人の働ける場として、それぞれの生産プロジェクトを運営するようになりました。


それがピープルツリーのニットアイテムをつくる生産チームの原型となったのです。



 width= 毛糸の染色作業の様子。KTSでは、糸を染めるのも仕事のひとつです。


保育サービスの活動は、1984 年に小学校の開設へとつながりました。

こういった活動が地元で知られるようになり、KTSには警察や行政の福祉サービス担当者から、身寄りのない子どもや家庭の事情で親が育てられない子どもを預かってほしいという要望が寄せられるように。



小学校開設から10 年後の1994 年、KTSはヨーロッパからの助成金と建築家の無償協力を得て、孤児院を建設しました。孤児たちが共同で生活し、栄養のある食事をとり、卓球などの室内スポーツもできる環境で暮らせる場を整えたのです。



 width= KTSが運営する孤児院。

現在、KTSの孤児院には常時15 ~ 20 名の子どもたちが暮らしています。大学進学などで孤児院を卒業した子どもたちは述べ25人になりました。

2016 年6月、孤児院に9 歳と6 歳の姉弟が新たに入園しました。

ふたりの父親は、2015年4月のネパール大地震の際、遠くの村から中東に出稼ぎに出るため滞在していたカトマンドゥで被災し、帰らぬ人となりました。

母親は再婚して家を出てしまい、祖父母は貧しく、ふたりを育てることができないため、KTSを頼ることになったのです。



 width= 孤児院の寝室(ドミトリー)にて。子どもたちが安心して笑顔で暮らせる場所を提供しています。

KTSでは、同じような境遇の子どもたちを、孤児院の定員である20名に達するまでできるだけ受け入れたいと考えているそうです。

ピープルツリーは、2015年に実施した寄付プロジェクト「Walk with Nepal」を、この孤児院の運営のために再開し、KTSに資金を送ることにしました。



 width= KTSが開設した小学校の生徒たち。子どもたちは学ぶことで世界を知り、未来への選択が広がります。

前回の「Walk with Nepal」では、KTSを始めとするネパールの生産者団体4団体がつくるファッションアイテム1 点ごとに100円を集め、KTSと「フェアトレードグループ・ネパール」に合計139万円を送りました。
その寄付金は非常時の飲み水確保のためのタンクの設置や、被災した女性たちの就労支援のための縫製トレーニングと30 台のミシンの寄贈などに使われました。


今回の「Walk with Nepal」では、KTSが震災孤児の受け入れを広げて、より多くの子どもたちが家庭的な環境で暮らせるよう、この8月から販売するKTSのファッションアイテム1点につき100円を、孤児院プロジェクトに寄付します。


経済的・社会的に立場の弱い人びとの自立を支援するというKTSの理念は、創設者のシッディ・バハドゥール・カドゥギさんから息子のキラン・カドゥギさんと孫のサティエンドラさんに引き継がれ、子どもたちの教育と、ものづくりを通じた貧しい人びとの収入向上という両輪で実現されているのです。



 width= ピープルツリーの創設者サフィア・ミニーもたびたび訪れ、ニッターさんとの交流を楽しんでいました。

ピープルツリーはこれからも、フェアトレードのパートナーとして取引を通じて、また非営利の社会的活動を支えるサポーターとして、KTSを応援していきます。

プロジェクトの対象アイテムはこちら >

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