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記事: 国際女性デーにちなんだミモザのアイテムで女性支援! 生産団体とともに手掛ける手刺繍アイテムの制作ストーリー

国際女性デーにちなんだミモザのアイテムで女性支援! 生産団体とともに手掛ける手刺繍アイテムの制作ストーリー

3月8日は国際女性デー。
毎年大人気のミモザアイテムの企画背景とともに、パートナー団体の生産者についてご紹介します。


「ミモザの日」とも呼ばれる国際女性デーにちなんで、女性向けギフト企画にミモザアイテムを発案

フェアトレードは、みんなが幸せになれる世界をつくるために、途上国の社会的・経済的に弱い人々の自立を支援する活動です。

そのため、働き手の多くは女性です。フェアトレード団体が守る「10の指針」にもジェンダー平等が掲げられており、活動のベースになっています。雇用をを生み出す生産事業だけでなく、例えば技術研修のほか人権について学んだり、身を守る術を習うワークショップをしたり、貯蓄や融資の相談に乗ったり、託児所を設けたりと、さまざまな支援やケアを日常的に行っています。そんなフェアトレード団体にとって、国際女性デーは一つの象徴的な日。

国際女性デーは別名「ミモザの日」とも呼ばれ、イタリアでは春の訪れとともに、日ごろお世話になった女性に感謝を伝える日でもあり、街中にミモザが溢れます。

最近では、日本でもミモザをよく見かけるようになりました。そこで、感謝を伝えるギフトとして、女性を大事にするフェアトレードの手仕事はピッタリ!!ということで、ミモザのアイテムを企画することになったのでした。

2021年から企画始動。インドの生産団体「タラ・プロジェクト」が手掛けたピアスとブローチが大ヒット

ミモザアイテムを初めて企画したのは、22年春夏シーズンに向けた2021年の始めのこと。当時担当のデザイナーが編み物の企画を得意としていたことからクロシェ編みのピアスとブローチを開発しました。

長い付き合いのある、天然石やビーズのアクセサリーをつくってくれているインドのフェアトレード団体「タラ・プロジェクト」で、手編みを担当している別グループがあったのです。


△ 2022年にデビューしたミモザアクセサリー


日本でもミモザブームになってきたのと相まってヒット! ミモザアイテムの企画を継続することになりました。

クロシェ編みのアクセサリーは少し大振りだったので、好む人を限定していたかもしれないと、より多くの人に選んでもらえるように新たな企画として進めていったのが、刺繍のアクセサリーでした。これまたタラ・プロジェクトの刺繍グループが生産してくれています。


左上)手刺繍ピアス ミモザ 1,980円(税込)
左下)手刺繍ブローチ ミモザ 1,980円(税込)


2023年の始めから企画をスタートし、販売したのは2024年の2月末。手仕事を生かし、職人を大事にするものづくりではリードタイムが長いため、無理がないように早いタイミングで企画をスタートするのです。

デザイン画を起こし、どんなステッチで刺繍をするかを指示するわけですが、ミモザの花の部分のフレンチノットは西洋刺繍。広く布を張って、上から特別な道具(フック状になった針)を使って刺していくインドの伝統的な刺繍方法(アリ刺繍)とは異なります。

一方、花を取り巻くように配された金糸や葉っぱの刺繍は、インドならではの伝統的な技法です。ピアスとブローチの小さな面積の中に、インドとヨーロッパの技法がさりげなく融合しているのです。

また、ブローチの中央に穴をあけてリースらしくしたデザインも、チャレンジのひとつでした。土台となる生地の周辺をカットするだけでなく、中央に穴を開けるのは最後の工程。ここで失敗したら、それまでの作業を台無しにしてしまいます。

より素敵なデザイン=魅力的な商品を実現するために、今までしたことがない作業に取り組んでもらうのも、フェアトレードの活動で大事にしている「キャパシティビルディング」の一環。つまり、「できることを増やしていく」ということ。そうすることで、今できることに甘んじるのではなく、常に可能性を広げていくことにつながります。

職人さんとは今やスマホでやり取り。コロナ禍を経て劇的に変わったインドの通信環境

こうしたやり取りも、コロナ禍のインドでWi-Fi環境が急速に整ったこと、スマートフォンの普及によって、ダイレクトな連絡が取りやすくなったという環境の変化がありました。

コロナ以前は色指示のために現物の糸を見本として送ったり、刺繍サンプルを送ったり、物理的なやり取りが必要だったために時間がかかりました。

さらに前には、文字の指示もメールなどの手段がなく、工房近くのホテルまでFAXをして、決まった時間に確認してもらうはずが紙が足りずに再送信の必要があったり……と連絡ひとつ取るにも手間と時間がかかる時代がありました。やっていることは変わらなくても、30年以上続けていると外部の環境が変わることで、できることが劇的に変わるというのも素晴らしいことです。 

今や、本部から遠く離れた地方の工房の職人さんもスマホを持っているので、作業中の写真や動画を送ってもらうことが、以前よりだいぶ容易になりました。

ミモザの刺繍ブローチができるまで(YouTube) >


こうして誕生したミモザのアクセサリーは、おかげさまで大好評!
かわいいのはもちろんですが、「軽い」というのも人気の秘密。ピアスは耳の負担にならず、ブローチはつける服やストールの生地が薄くてもひっくり返ることなく、いい位置で落ち着いてくれます。2024年のデビューに続き、2025年も販売することになりました。

技術力が高いバングラデシュの生産団体「サイドプール」。美しい手刺繍で仕上げるバッグとポーチ

フェアトレード団体の「サイドプール」には、ハンドスクリーンによるプリント部門と、ミシン縫製と刺繍の部門があります。これまでも一緒に数々のバッグ類を生産している団体で、刺繍枠を使った上から刺していく西洋刺繍に慣れているのでお手のもの。デザイン画の通りに美しく仕上げてくれる、デザイナーにとって頼もしい、安心して任せられる技術力を持った団体です。

デザイナーによると、「2024年のデザインをミモザを全面に散らす配置にしたら、きれいすぎてミシン刺繍のように見えてしまったかも」と。


手刺繍バッグ ミモザ 7,920円(税込)


それはそれで素敵なのですが、手仕事ならではの味わいをもっと楽しんでいただけるようにと、2023年版の花束のデザインで復刻することになりました。手刺繍の立体感が感じられ、よりミモザらしい仕上がりを楽しんでいただけると思います。


手刺繍トートバッグ ミモザ 5,940円(税込)



手刺繍タッセルつきポーチ ミモザ 2,200円(税込)


単なる消費ではなく、応援と支持の意思表示! ピープルツリーが目指す「みんなが幸せになれる世界」

社会課題に対して、すぐに取り組めることから、壮大なことまでいろいろな選択肢がある中で、フェアトレードのお買いものは楽しみながらできる一石二鳥のアクションです。
ときめくアイテムを使うことで心豊かな時間を過ごせるとともに、それをつくってくれたフェアトレード団体の活動全体を支えることになります。私たちはものを通じて、世界中のつくり手とつながっているのです。

お買いものは単なる消費ではなく、商品を通じてその生産団体(企業)を応援・支持するという意思表示にもなります。日常的に何度でもできる、未来への投票行為といえます。

ミモザのアイテムが、日ごろの感謝を伝えるきっかけになるとともに、つくり手の幸せやジェンダー平等の重要性を考えてみるきっかけにもなれば、こんなに嬉しいことはありません。

みんなが幸せになれる世界を目指して。五感を通じて楽しみながら続けられる選択肢を、フェアトレード専門ブランドであるピープルツリーはこれからも提供し続けてまいります。

 

ミモザの日におすすめのアイテムはこちら >

 

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