5月、フェアトレード月間がスタート! 身近なことからフェアトレードを広めて、世界を変えよう
世界フェアトレード・デーの始まり
毎年5月第2土曜日は世界フェアトレード・デー。
1996年にヨーロッパで始まったキャンペーンに端を発し、ピープルツリーの母体NGOグローバル・ヴィレッジ(GV)が、日本でも全国一斉の行動によってフェアトレードへの関心を高めたいと全国の取引店に呼び掛けました。
1999年5月8日、日本全国約100店舗のフェアトレード商品取扱店で、フェアトレードに関する多彩なイベントが開催されました。
左 現・ピープルツリー自由が丘店で行ったフェアトレード・ブランチ(1999年)
後に、日本では5月いっぱいを「フェアトレード月間」とし、さらにはWFTO(世界フェアトレード連盟)の2001年の年次総会でGVが毎年5月第2土曜日を加盟メンバー全員で行動する日とすることを提案し決議されたことで、現在では欧米のフェアトレード団体からアジアやアフリカ、中南米の生産者団体まで各地のWFTO加盟メンバーがフェアトレードに関するさまざまな発信を行う日となっています。
左 日本でも、世界各地でも一斉にイベント開催(2002年)
右 ファッションショーにはプロのモデルからボランティアの友人までが出演(2007年)
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2024年のテーマを身近なものに
今年、WFTOメンバーが世界フェアトレード・デーに掲げる共通のテーマは「BUSINESS REVOLUTION(ビジネスの革命)」。すべてのビジネスがフェアトレードのモデルに変わっていくよう、世界中で声を上げアクションを呼び掛けます。
“Revolution”の語源は「volvo 回る、転がる」という意味のラテン語で、「ひっくり返す」「根底から覆す」という概念があります。このほうが直訳の「革命」よりもグッと身近にイメージを感じ取れるでしょうか。
“Revolution”というと、4月下旬にちょうど終わったばかりの世界的キャンペーンは、「Fashion Revolution(ファッションレボリューション)」でした。4月21日、ファッション産業の現状を知り、変革につながるアクションを起こすためのトークイベントを開催しました。
※ イベントの様子は5/12(日)までアーカイブ配信中です。
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参加者の方からの質問や、それにお答えいただいたゲストの鎌田安里紗さんとのトークでも触れられたのですが、大きな課題に対して、私たちに「できること」があまりにも小さいように思えて無力感を覚えるかもしれません。
そんな時にピッタリな、ピープルツリーの草創期に背中を押してくれたメッセージがあります。
一人ひとりがまずできることを始め、コツコツと積み重ねるうちに同じ思いの人が少しずつ集まってくる。あちこちのグループがつながり、やがて大きなうねりとなって世界を変えていく。小さな身近なことをコツコツと積み重ねていくこと。継続していくこと。その力を決して疑わない。まずはここからスタートしませんか。
フェアトレードのものづくりを進める生産者と企業、それを応援する生活者。お互いの立場でできることをボトムアップで積み重ねていくと、いつか、社会全体が「フェアであることが当たり前」を求めて行政や国、国際的なネットワークをも揺さぶります。すると、法整備などトップダウンでも活動を後押しするような働きかけが始まり、双方向から加速度的に社会は変わっていくようになるのではないでしょうか。
日々の選択肢の積み重ね、それが「BUSINESS REVOLUTION(ビジネスの革命)」につながります。
生産者さんに直接話を聞いてみる
生産者と生活者は、日々の暮らしのあらゆる場面で、ものを通じてつながっています。ピープルツリーは今年の世界フェアトレード・デーに、フェアトレードだからこその「顔の見えるものづくり」を実感していただけるよう、インドの生産者団体のお二人とオンラインでつないでお話しする機会をつくりました。
クリエイティブ・ハンディクラフトで地域開発を担当するサロジさんと、生産管理部門のベテラン・スタッフ、ロージィさんがゲストです。ぜひ、事前にご質問をお寄せください!
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お二人には、2017年に来日していただいた時にも一緒にイベントを開催しました。先日、今回のイベントの段取りのためオンラインミーティングをしたところ、ロージィさんのパワフルさと、サロジさんの細やかなあたたかさは7年経っても変わらず、でした。
クリエイティブ・ハンディクラフトは、ヴォーグ・ジャパンとのコラボ商品、オーガニックコットンやテンセルTMの商品をつくったりと、ピープルツリーが新しい挑戦をする時にともに試行錯誤をしてくれる、意欲的な生産者パートナーです。今シーズンは、ピープルツリー初のリネンを使ったアイテムの生産をしています。
TOPの写真は、「フェアトレード10の指針」の前に立つクリエイティブ・ハンディクラフトのメンバーです。
今年の国際女性デーに、女性をエンパワメントするさまざまなメッセージと共に投稿されました。
イベント当日は、生産現場や運営する託児所なども生中継でお見せする予定。スムーズにご案内できるよう、オンラインミーティングで練習をしています。練習中、スタッフのはじけるような笑顔やはにかむ姿にたくさん出会えて、それだけで嬉しくなってしまいました。
フェアトレードのアイテムは、こうした笑顔から生まれてきたんだなぁと改めて実感。誰がつくってくれたのかが見えると、「BUSINESS REVOLUTION」は机上の空論ではなく、ものを通じたご縁を原動力にした、希望ある目標になるのではないかと思いました。
イベントで、たくさんの方とつながり合えるのを楽しみにしています。ご参加をお待ちしています。
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