フェアトレードタウン
まちぐるみで広がるフェアトレード ―フェアトレードタウン活動―
フェアトレードタウンとは
● 「フェアトレードタウン」とは
「フェアトレードタウン運動」とは、「まちぐるみ」、つまり、市町村や地域の行政、企業・商店、市民団体などが一体となってフェアトレードの輪を広げることで、不利な立場、弱い立場に置かれた途上国の人たちの自立や環境の保護保全に貢献しようとする運動です。
この運動は2000年にイギリスで誕生して以来、今では世界30カ国に広がり、フェアトレードタウンの数も2,000以上に達しています。その中には、ロンドンやパリ、ローマといった首都も含まれています。(2018年6月末現在)
フェアトレードタウンになるためには、いくつかの条件を満たした上で認定機関が認定する仕組みになっています。 日本では6つの基準(フェアトレードタウン基準参照)を満たす必要があり、「一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム」によって認定されます。
● 日本でも、ぞくぞくとフェアトレードタウンが誕生!
2011年4月にフェアトレードタウン認証機関として社団法人フェアトレードタウン・ジャパン(現:日本フェアトレード・フォーラム)が誕生、同年6月に熊本市が世界で1000番目のフェアトレードタウンとして認証されました。日本はもちろん、アジアで初めてのことです。
その後、名古屋市(2015年)、逗子市(2016年)、浜松市(2017年)の合計4都市が認定されました。また、札幌市や岐阜県垂井町ほか各地でフェアトレードタウンを目指す市民活動が展開されています。各地の動きについては、「一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム」の「各地のタウン運動」のページをご覧ください。
フェアトレードタウン基準
- 基準1:推進組織の設立と支持層の拡大
-
- フェアトレードタウン運動が持続的に発展し、支持層が広がるよう、地域内のさまざまなセクターや分野の人々からなる推進組織が設立されている。
- 基準2:運動の展開と市民の啓発
-
- 地域社会の中でフェアトレードへの関心と理解が高まるよう、さまざまなイベントやキャンペーンを繰り広げ、フェアトレード運動が新聞・テレビ・ラジオなどのメディアに取り上げられる。
- 基準3:地域社会への浸透
- 地元の企業や団体(学校や市民組織)がフェアトレードに賛同し、組織の中でフェアトレード産品を積極的に利用するとともに、組織内外へのフェアトレードの普及に努めている。
*「地元の企業」には個人経営の事業体等も含まれ、「地元の団体」には学校・大学等の教育機関や、病院等の医療機関、町内会・商工会等の地縁組織、各種の協同組合、労働組合、寺院・教会等の宗教団体、福祉・環境・人権・まちづくり分野等の様々な非営利・非政府団体(NPO・NGO)が含まれる。
- 地元の企業や団体(学校や市民組織)がフェアトレードに賛同し、組織の中でフェアトレード産品を積極的に利用するとともに、組織内外へのフェアトレードの普及に努めている。
- 基準4:地域活性化への貢献
- 地場の生産者や店舗、産業の活性化を含め、地域の経済や社会の活力が増し、絆(きずな)が強まるよう、地産地消やまちづくり、環境活動、障がい者支援等のコミュニティ活動と連携している。
- 基準5:地域の店(商業施設)によるフェアトレード産品の幅広い提供
- 多様なフェアトレード産品が地元の小売店や飲食店等で提供されている。フェアトレード産品にはFLO(国際フェアトレードラベル機構)ラベル認証産品とWFTO(世界フェアトレード機関)加盟団体の産品、それに地域の推進組織が適切と認めるフェアトレード団体*の産品が含まれる。
*「適切と認めるフェアトレード団体」とは、少なくとも以下の条件を満たしている団体のことをいう。
a) WFTOの10原則、ないしWFTOとFLOが共同で定めた「フェアトレードの原則に関する憲章」が掲げる5原則に立って活動している。
b) 事業の透明性が確保されている。
- 多様なフェアトレード産品が地元の小売店や飲食店等で提供されている。フェアトレード産品にはFLO(国際フェアトレードラベル機構)ラベル認証産品とWFTO(世界フェアトレード機関)加盟団体の産品、それに地域の推進組織が適切と認めるフェアトレード団体*の産品が含まれる。
- 基準6:自治体によるフェアトレードの支持と普及
- 地元議会がフェアトレードを支持する旨の決議を行うとともに、自治体の首長がフェアトレードを支持する旨を公式に表明し、自治体内へのフェアトレードの普及を図っている。