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記事: ウガンダからフェアトレードのインパクトを考えるVol.4
バスケットを編めるように! 6日間のトレーニング

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ウガンダからフェアトレードのインパクトを考えるVol.4
バスケットを編めるように! 6日間のトレーニング

こんにちは。
前回の記事でクラウドファンディングのお話をさせていただいたので
今回はそのお金を使って実際に行ったトレーニングの話を書こうと思います。

9月の4日~9日の6日間で女性にバスケットを編む技術指導のトレーニングを行いました。
このトレーニングの目的としては、会社のキャパシティビルディングと女性の雇用創出の2つが挙げられます。
トレーニング内容は10名の女性を対象に、フェアトレードの理念の理解を深めること、原料の染色の方法、バスケットの編み方の3つです。
ボスのBettyからUganda Crafts 2000Ltdを立ち上げた経緯や「フェアトレードの10の指針」について説明しました。
トレーニングは基本的に現地語であるルガンダ語で行いました。説明を聞いている間は各自がメモを取り、真剣に聞いていました。

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ひと通り説明を終えた後、原材料であるラフィアを染める練習を行いました。粉を混ぜて色をつくっていくのですが、粉の量で色の明るさが変わってしまうので思い通りの色をつくるのはとても難しく、トレーナーも悪戦苦闘していました。

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最後はバスケットを編むパートですが、この作業にいちばん時間を費やしました。トレーナーにアドバイスをもらいながら進めていき、5日間で2種類のバスケットを編みました。
すごく地道で時間のかかる作業でしたが、互いにバスケットを見せ合い競い合いながら進めていました。
私もみんなと同じようにバスケットを編んだのですがいちばん進みが遅く、いつも心配されてしまいました。

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全体としてはバスケットを編んでいる時間がほとんどでしたが、すごく濃い6日間になったと思います。

今回のトレーニングを振り返ってみると、内容そのものよりも彼女たちのトレーニングに対する「姿勢の変化」が私にはとても印象に残りました。

毎日9時~16時でプログラムを組んだのですが、初日は何名かが遅刻をしてきました。
正直、ウガンダで4か月過ごして、遅刻がなんだか「当たり前」に感じている自分もいました。
ところがその次の日から、いちばん遅刻してきた女性がいちばん乗りで来るようになりました。
他の女性たちも9時には必ず来るようになり、最後の日は8時前に全員が揃っていました。

これは誰かに言われたわけでもなく、それぞれが少しでも自分のバスケットをつくり進めようと、学ぼうと思ったからこそ起こった変化だと思います。
日本では時間を守ることなんて当たり前で、すごく小さなことかもしれません。
でもバスケットの編み方はもちろん、こういった姿勢の変化というのはすごく大切なことだなと思います。何より彼女たち自身が行動を起こしてくれたことが嬉しかったです。

小さな子供がいる女性も子供の面倒を見ながら毎日ちゃんと来てくれました。彼女たちはみんな子供がいるお母さんです。
ほとんどの女性が自分の子供は家に置いてきていましたが、それも簡単なことではなかったと思います。
子供を連れてこないの?と聞いたら、連れてきたいけどまだまだやんちゃでトレーニングの邪魔になってしまうからと話してくれた女性もいました。
それだけ真剣にトレーニングに向き合ってくれていたことが嬉しく、自分ももっともっと頑張らなければと思えました。
トレーニングの準備はうまくいかないことばかりで、止めたいと思うことも一度ではありませんでしたが、彼女たちが私の想像の何倍も一生懸命取り組んでくれて楽しそうにバスケットを編んでくれたので、最後まで頑張ることができたと思います。

この6日間でトレーニング自体は終了しましたが、その後も彼女たちはバスケットを編み続けて、1か月経った今ではお店に出せるレベルまでに成長しました!

まだまだ始まったばかりで、継続的に収入を手に入れるには時間がかかると思います。これが一時的な援助で終わらぬように彼女たちには諦めず挑戦し続けてほしいです。
私自身も彼女たちに負けぬようこれからも頑張っていきたいと思います。

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安藤ふき菜


【同シリーズの記事はこちら】
ウガンダからフェアトレードのインパクトを考える
2018年5月22日
番外編 半年たって思うこと
2017年12月4日
Vol.5 ウガンダでの挑戦が教えてくれたこと
2017年9月1日
Vol.3 ホームステイでウガンダ人の暮らしを体感!!
2017年7月28日
Vol.2 バスケットづくりに挑戦して気づいたこと
2017年6月30日
Vol.1 ウガンダのフェアトレード生産者団体からフェアトレードのインパクトを考える